小武内研究室

 普通の伝送線路は、入力側と出力側を入れ替えても動作は変わりませんが、アイソレータやサーキュレータは伝搬の方向により動作が変化します。前者を可逆素子といい、後者を非可逆素子と言います。

 アイソレータは、ある方向から電磁波を入力すると、もう片方から出力されますが、反対側から入力すると電磁波は伝わらなくなる電磁波が一方通行のような特性を持つ装置です。例えば発振器や増幅器から出力された電磁波が反射して来ても発振器や増幅器戻ることを防ぐために使われます。

 サーキュレータは、@から入力した電磁波がAへ出力され、Aから入力した電磁波は@へは伝わらずにBへ出力され、同様にBから入力した電磁波は@へ出力するように、循環的に電磁波を伝える特性を持つ装置です。例えば、一つのアンテナを用いた場合、送信器からアンテナへ電磁波を伝え、アンテナで受信した電磁波は受信器へ伝えるために使われます。

  

 非可逆素子としてミリ波程度まではフェライトを用いた回路素子が使われていますが、それ以上の周波数であるサブミリ波やTHzになると、フェライトは動作できなくなります。そこでプラズマの出番となります。

研究紹介

非可逆素子

秋田大学工学資源学部電気電子工学科

アイソレータ(電磁波が一方通行)

サーキュレータ(循環的に電磁波を伝える)