サブミリ波帯検出器の研究 7-1)
W-InSb点接触ダイオードを用いた共振器型サブミリ波帯検出器
マイクロ波からサブミリ波領域における検出器として実用化が進められているショットキーダイオードは、さらに高い周波数へと動作領域を拡張しつつあります。中でも、直径数ミクロンの極めて細い金属細線(ウィスカー)の先端を尖らせて半導体と接触させた構造の点接触ショットキーダイオードは、赤外線領域での検出器としての応用も期待されています7-2)。当研究室では、サブミリ波帯に用いることができる検出器として、金属ウィスカーにタングステン(W)を、半導体部分にn-InSbで構成される点接触ショットキーダイオードを試作しました。また、ダイオードを半球面型の共振器と組み合わせることにより検出感度を上げることを試みました。現時点では、検出感度が悪く、機械的にも不安定なのでこれらの改良が今後の課題です。
7-1) 平成9年度卒業論文.
7-2)井上成美 安岡義純:電気通信学会誌 Vol.J69-C5(1986)571.